植物の増え方 生存期間による分類
一年草 1年未満で枯死するもの。
 春に芽吹き秋、冬に枯れる。
 大量の種子を落とすので根絶は難しい。
越年草 一年草のうち秋に芽吹き冬を越し、春に開花し、夏に枯れるもの
二年草 一年以上二年未満で枯死するもの
多年草 二年以上生きるもの。常緑。
宿根草 多年草のうち冬に上部を枯らすもの
多年草と宿根草
 多年草には冬や乾燥期などの生育に適さない時期に地上部を枯らすタイプのものと、常に葉を茂らせているタイプのものがある。
冬や乾燥期に地上部を枯らすものを宿根草、常に葉を茂らせているものを多年草と呼ぶことが多い。
※宿根草と多年草の分類は明確ではない。
地下茎で増える植物
 地下茎で増える雑草は多年草・宿根草に分類される。除草剤は茎葉処理剤が有効。

種子の散布方法
 植物の種子散布は
  風散布
  動物散布
  水散布(海流散布、水流散布)
  自力散布(自発散布)
  重力散布
 に分類することが多い。
 自発散布は果実がはじけて分布を拡大する方法。動物散布は鳥や動物により果実が動物に食べられたり、棘がくっついたり、貯蔵されたりすることで散布される。複数の散布形式を取ることも多い。
 種子は発芽条件が整わないと休眠する。その期間は長いものは数十年とも言われる。

根・茎の分類  根・茎はおよそ次のように分類され。赤字の根や茎で増殖する。
根の分類
普通根(定根じょうこん) 主根と側根
 例:一年草
貯蔵根多肉根 主根が肥大し深くに真っ直ぐ伸びる
 例:ダイコン、ニンジン
塊根かいこん不定根ふていこん(主根と側根以外の根)が塊状に肥大。塊根からは発芽する。
 例:サツマイモ、ダリア、クズ
茎の分類
地上茎匍匐茎 地表を這って伸びる特殊な茎
 例:イチゴ (バラ科)、カタバミ
地下茎根茎  一般的な地下茎
 節のある分部で分割
 葉と葉の間隔が広いものを匍匐根茎と言う。
塊茎かいけい  不定形に肥大し養分を貯蔵。芽が複数あれば分割して繁殖可能。
 例:ジャガイモ、カラムシ
   オシロイバナ
球茎  基部に球形に養分を貯蔵。芽を1つ持ち、分球した球茎で増やす
 例:サトイモ、クロッカス
鱗茎りんけい  地下茎の周囲に肉質の葉(鱗茎葉)が密生し球形になる
 例:タマネギ、ニンニク、スイセン
   ヒガンバナ、ノビル
匍匐茎(地上茎)について
 匍匐茎は、植物において、地上近くを這って伸びる茎のこと。匍匐枝、走出枝と呼ばれる場合もある。
 匍匐茎の節から定根・不定根を伸ばす。
 匍匐茎と走出枝の違いは、新たに繁殖した子株あるいは孫株が主根を持ち、親株同様に生育する場合には「匍匐茎」と呼び、根を張らないか、張ったとしてもひげ根状の不定根のみしかない場合には「走出枝」と呼ぶ。
 なお、地下茎のように地中にある茎を匍匐茎と呼ぶこともある。